§1 国内における養成訓練
2放射線医学総合研究所

放射線医学総合研究所(放医研)では,34年度に養成訓練部が発足して以来,次の研修課程が設けられ,養成訓練が行なわれている。
 放射線防護短期課程は,35年度に開設され,受講資格は,旧専門学校または短期大学を卒業した者,またはこれと同等以上の学力を有するものであって放射線の業務に従事し,または従事しようとする者となっており,放射線防護に必要な物理学,化学,生物学および医学の基礎知識ならびに実務上必要な技術を修得させることを目的としている。
 放射線利用医学短期課程は,37年度に開設され,受講資格は医師,歯科医師の免許証所有者となっており,放射線および放射性同位元素を臨床上応用している者,または将来応用しようとする者に対し,これに必要な基礎理論および技術ならびに防護に必要な知識と技術を習得させることを目的としている。
 放射性薬剤短期課程は,39年度に開設され,受講資格は大学,旧専門学校以上の薬学または化学関係の課程を卒業した者または薬剤師免許証所持者となっており,放射性医薬品製造,供給,管理等の業務に従事し,または将来従事しようとする者に対して,放射線防護の見地から,基礎理論と技術を修得させることを目的としている。
 RI生物学基礎医学短期課程は,40年度に開設され,受講資格は大学,旧専門学校以上の理科系の課程を卒業した者,またはこれと同時以上の学力を有する者となっており,放射性同位元素を基礎医学およびこれに関連する生物学,生化学等の分野の研究に利用し,または将来利用しようとする者に対し, これに必要な基礎理論および技術ならびに放射線の防護に必要な知識と技術を習得させることを目的としている。
 以上の定員,受講者数および研修期間は,(第12-5表)に示すとおりである。

 なお,42年度までの受講者数の合計は,放射線防護短期課程516名,放射線利用医学短期課程207名,放射性薬剤短期課程80名,RI生物学基礎医学短期課程32名である。
 以上の課程を受講した研修生の内訳は,付録IV-13に示すとおりである。


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