第4章 動力炉開発
§5 在来型導入炉の研究開発

2 被覆材

 ジルカロイ被覆管については,民間企業において,その品質向上のために,製造工程中とくに問題の多い冷間加工工程に関して再検討が行なわれてきた。その結果,小口径パイプ・レデューサーの採用,潤滑法および熱処理法の改良等により,従来に比較して,きずの少ない被覆管をかなり歩留りよく製造できるようになったので,JPDR用燃料国産化計画にそってすすめられている燃料アッセンブリーNo.2用として,160本のジルカロイ管が民間企業に発注された。
 被覆管の製造に関しては,補助金により,民間企業において,ジルカロイ燃料被覆管の製造および確性試験が行なわれた。
 このほか,原研において,マグネシウム,ジルコニウム,アルミニウム,ベリリウム,ニオブならびにこれらの合金などについて腐食,照射特性等の基礎研究が行なわれている。
 また,科学技術庁金属材料技術研究所において,ベリリウムの純度と加工性の問題について研究が行なわれている。


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