第3章 原子力発電

§6 その他の原子力発電所建設計画

 中部電力(株)では,30万キロワット級の軽水炉により原子力発電所を建設するため,敷地の選定を行ない,39年,三重県度会郡南島町および紀勢町にまたがる芦浜地区を予定地とした。しかし,41年度には, 地元漁業関係者との間に接衝がつづけられたが,結論が得られず,計画が具体化するにいたらなかった。
 中国電力(株)は,45年に着工し,49年運転開始を目途として,軽水炉による原子力発電所を建設することとし,山陰海岸の島根県八束郡鹿島町を候補地として必要な調査を開始した。この原子力発電所の建設に際しては,国産機器を採用する方針を明らかにし,(株)日立製作所と共同研究を行なっている。
 その他の電力会社においても,原子力発電所の建設について,それぞれ敷地の選定に関する調査を行なうなど,計画具体化のための検討がすすめられている。
 また,東電,関電においても,ひきつづき2号炉以降の建設計画が検討されており,ほぼ2年から3年の間隔で,原子力発電所の建設を行なうことが予定されている。


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