第14章 原子力関係予算の規模

1 日本原子力研究所

 原研の予算額は84.4億円であり,このうち,政府出資額は80.6億円(20%増),債務負担行為額14.0億円である。

  (1) 材料試験炉
 43年度完成を目標に,ひきつづき炉本体の製作,炉建屋の建設を行なうとともに,新たにインパイル・ループの製作,ホット・ラボ等の建設を行なう。これに要する経費として,現金額23.2億円,債務負担行為額12.1億円が計上された。

  (2) 動力炉の研究開発
 (イ) 新型転換炉については,開発対象炉型の設計研究および調査を行なうため,現金額0.5億円が計上された。
 (ロ) 高速増殖炉については,高速増殖炉の炉物理,設計等に関する研究およびナトリウム技術の開発に関する研究を行なうため,現金額5.7億円,債務負担行為額1.4億円が計上された。
 (ハ) 在来型導入炉については,動力試験炉(JPDR)を利用して,動力炉用燃料の国産化等民間の行なう研究開発に協力するほか,JPDR-II計画にもとづき,その設計および開発試験を行なうため, 現金額1億円が計上された。

  (3) 原子炉の運転整備等
 研究用原子炉を活用し,ひきつづき遮へい実験,アイソトープの製造等を行なうため,現金額3.9億円,債務負担行為0.5億円が計上された。

  (4) 高崎研究所の整備
 3号加速器の建設を完了するほか,必要な整備,試験研究を行なうため,現金3.4億円が計上された。


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