第13章 原子力関係技術者の養成および原子力知識普及活動
§2 国内における養成訓練

1 日本原子力研究所

 日本原子力研究所(原研)は原子炉研修所およびラジオアイソトープ研修所において原子力関係技術者の養成訓練を行なった。このほか,動力試験炉(JPDR)を用い,関係技術者の養成を行なった。

  (1)原子炉研修所
 原子炉研修所は一般課程および高級課程を設けて関係技術者の養成訓練を行なっている。
 一般課程は,34年度に開設され,「大学卒業後2年以上をへた者」を対象に,原子炉関係の一般知識を習得させることを目的としている。
 高級課程は,やはり34年度に開設され,「大学卒業後5年以上の研究経験をもつ技術者および研究者」を対象に原子炉に関する高度の知識および技術を習得させることを目的としている。
 一般課程,高級課程の定員,期間,受講者数およびこれまでの受講者合計は(第13-1表)のとおりである。

 これらの課程を受講した研修生の内訳は,付録IV-5に示すとおりである。
 なお,以上の研修課程のほか,動力試験炉により原子力発電所の技術者の養成が,外来研究員制度等により受けいれられたものについて,その都度行なわれている。

  (2)ラジオアイソトープ研修所
 ラジオアイソトープ研修所は,基礎課程,高級課程および専門課程を設けて,ラジオアイソトープ取扱技術者の養成訓練を行なっている。
 (イ) 基礎課程は32年度に開設された。受講者の資格についてはとくに制限はないが,大学教養課程の物理および化学を理解する程度の学力が必要とされている。41年度は7回の課程が開かれたが,このうち,1回は外国人研修コースである。
 基礎課程についての定員,期間,受講者数は(第13-2表)に示すとおりである。

 なお,第58回課程は,IAEAの援助によって行なわれるIAEAコースで外国人を対象としている。
 これまでの受講者合計は,外国人143人を含め1,983人である。
 (ロ) 高級課程は35年度に開設された。受講資格は基礎課程修了またはそれと同等以上の知識および経験を必要とし,指導的立場に立つ中堅技術者の養成訓練を目的としている。高級課程についての定員,期間,受講者数は,(第13-3表)に示すとおりである。

 これまでの受講者合計は,外国人4名を含め138名である。
 (ハ) 専門課程は38年度に開設され,とくに要望の多い部門のコースを設け,実験を主とした内容である。専門課程についての定員,期間,受講者数は,(第13-4表)に示すとおりである。これまでの受講者合計は29名である。
 (ニ) このほか,特殊課程を設け,外国人1名ないし2名を3カ月ないし6カ月にわたり,その能力に応じて研修を行なっている。
 これらの課程を受講した研修生の内訳は,付録IV-6に示すとおりである。


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