10 動力炉開発の進め方について
(原子力委員会は41年3月29日
開催の動力炉開発懇談会に次のような
「動力炉開発の進め方について(案)」および「昭和41年度における動力炉開発の業務について」を提示した。)
I 動力炉開発の進め方について(案)
1.基本となる考え方
さきに原子力委員会が動力炉開発懇談会に提示した昭40.7.6付「動力炉開発の進め方について-中間段階における-」による。
2.在来型導入炉
「動力炉開発の進め方について-中間段階における-」により,国産化を推進する。
3.高速増殖炉
I)国のプロジェクトとして,国際協力を活用しつつ,自主的な開発を推進する。
II)開発のスケジュールは,原則として高速増殖炉ワーキング・グループ案によるものとし,さしあたって実験炉の建設計画を進める。
4.新型転換炉
I)国のプロジェクトとして,その研究開発を推進するものとし,重水減速沸騰軽水冷却型動力炉を対象として,その実施計画を策定する。
II)自主的な開発を行なうことを原則とするが,海外の技術を有効に活用するよう留意する。
III)開発のスケジュールは,新型転換炉ワーキング・グループ案によることを目標とする。
5.開発体制
I)高速増殖炉および新型転換炉の両開発計画の実施機関として,昭和42年度を目途に特殊法人の新設を行なうものとし,それまでの開発準備のための組織を原研に設ける。
II)上記実施機関の新設に関連して,既存の開発機関の業務について所要の検討を行なう。
III)開発の実施にあたって,関係各界の資金的,人材的協力を期待する。
II 昭和41年度における動力炉開発の業務について
1.高速増殖炉
① 研究開発の内容
I)臨界実験
II)実験炉の設計
III)Pu燃料等関連技術の研究開発
② 国際協力の可能性の調査および海外計画(フエルミ炉計画等を含む)への参加の検討
③ 開発実施計画の策定と調整
2.新型転換炉
① 研究開発の内容
I)工学的予備設計
II)炉心の基本的項目の試験・研究
② 海外資料の収集および国際協力の可能性の調査
③ 開発実施計画の策定
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