第3章 核燃料
§2 核燃料の開発

3 洗鉱および製錬試験

 公社は,わが国のウラン鉱石の特殊性に適した製錬方法を確立するため,採鉱から製錬にいたる一連の処理工程の技術的安定性および経済性を総合的に検討するため,39年度に人形峠鉱山に山元試験製錬所を建設し,その試運転を行なった。40年度は,この結果をもととして,7月に改修工事を行ない, 8月以降,峠鉱の低品位鉱(631トン,0.022%,U308)を水洗い選鉱することにより品位をあげた精鉱および中津河坑の高品位鉱(132 トン,0.32%,U308)を原料として製錬試験を行ない,塩化ウラニル溶液(313.4キログラム,U)を生産した。この塩化ウラニル溶液は,41年度に東海製錬所に送られ,金属ウランの生産に供される予定である。


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