§2 国内における養成訓練

3.大学における養成訓練

 原子力関係の科学者および技術者の養成のうち,大学における教育は最も重要なものである。したがってこれまで大学における原子力関係の講座,学科および大学院の新増設,実験設備の拡充等が強くおしすすめられてきた。
 39年度には,京都大学原子炉実験所の研究用原子炉が臨界に達し,また,東京工業大学に原子炉工学研究所が付置された。
 39年度末現在,原子力工学専攻の学部学科を有する大学は,東北大学,東京大学,京都大学,大阪大学,東海大学および近畿大学の6大学である。このほか,多くの大学が原子力関係の講座または大学院課程を有している。また,40年度には東京教育大学に放射化学の講座が新設される予定である。原子力関係の学部,学科および講座の設置状況は,付録IV-21に示すとおりである。
 一方,40年度には,いくつかの原子力関係設備が新設される予定となっている。すなわち東京工業大学にコバルト60の照射装置,大阪大学に400万電子ボルトのファン・デ・グラフ型加速器が設置される。また,東京大学に中性子較正用標準パイルが,名古屋大学に放射化分析装置が,京都大学にヒューマンカウンターがそれぞれ設置される。
 東京大学原子核研究所をはじめとする大学付置研究所にも諸設備が新設または増設されることとなった。


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