§7 情報交換および科学技術者の交流

1.日米,日加両原子力技術会議の開催

 38年から始まった日米研究協力専門家会議の第2回会合が,39年10月,米国のハンフォード研究所で開かれた。わが国からは,原子力局,原燃,原研および民間企業の専門家12名が参加した。会議は,3日間にわたり130余りの論文について活発な質疑応答が行なわれた。会議の内容は,燃料照射試験,酸化物,炭化物および窒素化物燃料の諸性質,燃料要素の製造方法など多岐にわたり,貴重なデータの交換が行なわれた。
 なお,原子炉安全性・の問題についても,両国の技術協力をすすめるべく,その具体的方法を検討中である。
 一方,第3回目を迎えた日加原子力技術会議は,11月2日から4日間,カナダのオタワにおいて開催された。わが国からは,石川原子力委員のほか3名がこれに参加した。会議では,主として両国の原子力発電計画についての議論が行なわれ,とくにカナダ側は同国が開発中の重水減速型炉の建設および運転経験について述べた。


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