§1 国際原子力機関の活動

4.機器の寄贈

 IAEAの後進国援助計画への協力の一環として,東南アジア諸国との協力関係を密接にするため,タイ,フィリッピン,パキスタンおよび中国(台湾)の4箇国に対し,照射カプセル1600本を寄贈することとなり,12月,トロンベイで開かれた第3回研究炉利用会議に出席した原研の研究員が,その帰途各国に立ち寄って手渡した。
 これにさきだち,39年6月,IAEAのザイベルスドルフ研究所に対し,民間会社の好意により直示天秤およびシェーカーが寄贈された。
 また,優先計画*の一つとしてとりあげられている米の栽培へのアイソトープ利用研究において使用する質量分析器を,同じくザイベルスドルフ研究所に寄贈することになり,その準備が行なわれている。


(注) * 38年の第7回総会において,国連の開発10箇年計画にもとづく地域的問題を,IAEAの事業として優先的にとり上げることが決議された。この決議にしたがい,39年6月,プロジェクトNO.1として「人的資源の開発」という課題のもとに共同研究を実施することになり,研究テーマ5つが決定されたが,このテーマの1つに米の栽培へのアイソトープ利用研究がある。


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