§6 安全対策に関する試験研究

 原子力の平和利用の進展にともない,安全対策に関する研究の重要性が増してきた。とくに,人体に対する放射線の影響については,科学技術庁放射線医学総合研究所(放医研)を中心に大学,国公立試験研究機関等で研究がすすめられている。原子力施設の安全性に関する研究は,原研をはじめ国公立験研究所,民間企業等ですすめられている。また,原子炉機器に関する安全性の研究も,すでに第3章で記述したとおり,積極的にすすめられている。
 放医研では,39年度における一般研究のほか,プロジェクト研究として,緊急時対策に関する調査研究,内部被曝の許容量に関する放射性核種の沈着に関する調査研究等を行なってきた。
 国立試験研究機関では,安全対策に関する研究として,付録III-1-(5)-⑥に示した事項について研究をすすめてきた。
 民間企業に対しては,原子力平和利用研究委託費を交付して,原子炉の安全性確立のための研究として,原子力施設の安全基準および安全評価に関する試験研究を積極的に推進するとともに,放射性廃棄物の処理処分に関する試験研究および放射線障害防止に関する試験研究をすすめてきた。これらの研究題目は,付録III-2表に示すとおりである。


目次へ          第6章へ