第9章 科学技術者の養成および原子力知識普及活動
§3 国内における養成

3.大学

 大学における原子力関係の学科や講座は,31年度にはじめて設置されて以来,年々講座の新増設および大学院課程の設置が行なわれ,原子力関係の科学技術者の養成訓練に大きな役割を果たしてきた。
 38年度には,多年懸案であった京都大学原子炉実験所が発足したほか,学科の新設はなかったが,大学の講座は,九州大学医学部に放射線基礎医学,東北大学工学部に原子炉物理学,東京大学工学部に原子炉化学工学,大阪大学工学部に原子炉工学と,合計4つの講座が新増設された。38年度までの原子力関係の大学院,学科,講座の設置状況は付録IV-16に示すとおりである。
 以上のように,講座の新設や講義内容の充実とともに設備の増強も,京都大学原子炉実験所の炉本体の建設着手をはじめとして,東京大学のファンデグラーフ加速装置,ダイナミトロン,東北大学のリニアックの設置等着々と進められている。


目次へ          第9章 第3節(4)へ