第4章 核燃料・材料および機器
§1 核燃料

6.照射試験

 照射試験は,原子炉材料・燃料の技術の確立や,新しい原子炉を開発するために必要であり,わが国でも材料工学試験炉(JETR)が設置されることになっている。しかしながら,JETRが利用可能となるまでは,高い照射量を必要とする試作燃料要素の確性試験等は,海外に依頼するほかない。
 36年度に,三菱原子力工業(株)と東京芝浦電気(株)とが,いずれも焼結ペレットの照射試験を米国に依頼したのにひきつづき,37年度には,三菱原子力工業(株)が,スエージング加工した二酸化ウラン燃料棒と被覆管の照射ならびに照射後試験をベルギーに依頼した。
 最近,照射試験の必要度が急速に高まりつつあり,38年度には,民間企業5社のほか日本原子力研究所,原子燃料公社等が,共同して照射試験を実施する運びとなった。


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