第3章 研究炉
§2 研究炉の整備状況

3.JRR-4

 この研究炉は,主として,遮蔽に関する実験研究を行なうことを目的として,日本原子力研究所内に設置されるもので,濃縮ウラン軽水プール付タンク型炉である。熱出力は1,000キロワット(短時間最大3,000キロワット)で,39年半ばに完成する予定である。遮蔽の問題は,原子力船の経済性と安全性の重要な因子であり,とくに,この面から,遮蔽実験専用の研究炉の設置が要望されていた。現在,炉心の工場製作が行なわれており,やがて,プールライニングおよびスリーブ類の配管工事に着手される。


※ 軽水プール付タンク型炉とは。スイミングプール型炉の取扱いが容易であるという利点を生かしながら,炉の出力をあげるために,炉心をタンク内におさめて,冷却水を強制循環させる構造の研究炉である。


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