第1章 総論
§2 国内の動き

2−5 研究開発の方向づけ

 わが国の原子力技術は,まだ先進諸国の水準にいたっておらず,外国からの機器装置の輸入や技術の導入は今後とも大いに図られなければならないが,他方,これらの外国技術を消化してそれをさらに伸ばすという自からの努力が当然必要である。
 国内での技術開発に当っては,特定の開発を目的とする場合には,研究活動を総合的,効果的に促進するためのいわゆるプロジェクト方式によることがよいと考え,さきの「長期計画」においても,こうした考え方から,半均質炉の研究開発をとり上げた。しかしながら,日本原子力研究所を中心としたこの半均質炉開発プロジェクトも,必ずしも完全なプロジェクトとして推進されていない。このため,半均質炉に限らず,今後の国産動力炉の開発についてのプロジェクトの進め方の改善が問題とされる気運を生じた。


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