第8章 原子炉用材料

§7 ハフニウム

 ハフニウムは高価であるが,耐食性,機械的諸性質も良好であるので,特に合金等にする必要もなくまたその溶接加工についてはジルコニウムの溶接加工技術で容易になしえられる長所があるので原子炉用ハフニウムスポンジの国産化を目標にしてわが国においてジルコニウムの製造に際して副生する粗酸化ハフニウムを原料として塩化ハフニウムを製造しこれを昇華精製した後マグネシウム還元により金属ハフニウムスポンジを得る製造研究が行なわれている。この研究の重点は,団鉱製造上の適正条件の検討,塩化工程では反応温度と生成物の関係,冷却温度と補導,純度の関係,昇華工程では昇華温度差による純度と凝着速度,還元工程では反応温度,速度,雰囲気の関係,分離工程では分離温度,時間,不純物の関係等,の検討である。


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