第8章 原子炉用材料

§2 核燃料体外套用不滲透性炭素

 日本原子力研究所で研究開発を行なっている半均質増殖炉等の高温ガス冷却型原子炉に使用する核燃料体の外套として1,000°C以上の高温下で炭酸ガス等の冷却材との反応もなくかつ核分裂生成物および冷却材に応じて不滲透性である炭素鞘の製造法を目標にして民間企業,日本原子力研究所を中心に研究開発している。すなわちポリビニルベンゼンを充填,焼成した不滲透性カーボンならびに変成タール滲透,ハロゲン処理を施した不滲透性カーボンを試作してそれらの耐熱度,不滲透度の向上を計るとともに,そのクーラントに対する反応を防止するための黒鉛表面のコーティングの研究を行なって両者の製造法を検討している。


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