第6章 核融合
§2研究方針の検討

制御された核融合反応の成功は,単に安価かつ豊富なエネルギーの供給にとどまらず,放射性廃棄物からの解放,直 接発電,船舶,航空機の推進等,人類にもたらす利益は測りしれないものがある。核融合のこのような重要性が認識 されるにつれて,わが国でも原子力委員会をはじめ学界においても核融合反応の研究の必要性が認められてきた。 原子力委員会は各界の意見を反映して32年12月核融合反応の研究を早急に開始すべき旨の決定を行ない,その後さ らに研究方針と研究体制を具体的に固めるため,新たに核融合専門部会を発足させることになった。


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