第4章 科学者,技術者の養成
§3 国内におけるアイソトープ技術者の養成

 アイソソープ取扱技術者の養成は26年10月以来9回にわたるアイソトープ利用技術講習会によりおこなわれ,わが国におけるアイソト-プ利用の促進に大きな実績をおさめてきたが,32年度予算において日本原子力研究所内にアイソトープ研修所が設置されることになつたので,32年9月の第9回講習会を最後に同研修所にその養成を移管することとなつた。
 日本原子力研究所アイソトープ研修所は,32年度予算4,121万円により,東京都文京区科学研究所構内に設置され,33年1月に完成した。同研修所は,化学実験室,物理実験室,特殊計測室のほか,アイソトープの測定,取扱および利用の基礎訓練をおこない,アイソトープ技術者の養成に必要な施設,実験機材をそなえている。なお講師としては日本原子力研究所員のほか,講習範囲が多岐にわたるので外部より専門家を委嘱し講義内容の充実をはかつている。
 アイソトープ研修所は施設完成と同時に講習会を開始し,第1回コースは1月20日から4週間にわたりおこなわれ,受講者は32名であつた。なお32年度中は第2回コースが3月にひらかれた。33年度は1コース30名程度で,年間200〜250名の修了を予定している。


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