2.原子力委員会設置法
(昭和30年12月19日法律第188号)
(改正昭和31年3月31日法律第49号)
(目的及び設置)
第1条 原子力の研究,開発及び利用(以下「原子力利用」という。)に関する行政の民主的な運営を図るため総理府に原子力委員会(以下「委員会」という。)を置く。
(所掌事務)
第2条 委員会は,次の各号に掲げる事項について企画し,審議し,及び決定する。
一 原子力利用に関する政策に関すること。
二 関係行政機関の原子力利用に関する事務の総合調整に関すること。
三 関係行政機関の原子力に関する経費の見積及び配分計画に関すること。
四 核燃料物質及び原子炉に関する規制に関すること。
五 原子力利用に伴う障害防止の基本に関すること。
六原子力利用に関する試験研究の助成に関すること。
七 原子力利用に関する研究者及び技術者の養成訓練(大学における教授研究に係るものを除く。)に関すること。
八 原子力利用に関する資料の収集,統計の作成及び調査に関すること。
九 その他原子力利用に関する重要事項に関すること。
(決定の尊重)
第3条 内閣総理大臣は,前項の決定について委員会から報告を受けたときは,これを尊重しなければならない。
(勧告)
第4条 委員会は,原子力利用に関する重要事項について必要があると認めるときは内閣総理大臣を通じて関係行政機関の長に勧告することができる。
(資料提出の要求等)
第5条 委員会は,その所掌事務を行うため必要があると認めるときは,関係行政機関の長に対し,資料の提出,意見の開陳,説明その他必要な協力を求めることができる。
(組織)
第6条委員会は,委員長及び委員4人をもつて組織する。
2 委員のうち2人は,非常勤とすることができる。
(委員長)
第7条 委員長は,科学技術庁長官たる国務大臣をもつて充てる。
2 委員長は会務を総理し,委員会を代表する。
3 委員長は,あらかじめ常勤の委員のうちから委員長に故障がある場合において委員長を代理する者を定めておかなければならない。
(委員の任命)
第8条 委員は,両議院の同意を得て,内閣総理大臣が任命する。
2 委員の任期が満了し,又は欠員を生じた場合において,国会の閉会又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは,内閣総理大臣は前項の規定にかかわらず,委員を任命することができる。
3 前項の場合においては,任命後最初の国会で両議院の承認を得なければならない。この場合において,再議院の事後の承認を得られないときは,内閣総理大臣は,直ちにその委員を罷免しなければならない。
4 次の各号の一に該当する者は,委員となることができない。
一 禁治産者若しくは準禁治産者又は破産者で復権を得ない者
二 禁錮以上の刑に処せられた者
(委員の任期)
第9条 委員の任期は,3年とする。ただし,補欠の委員は前任者の残任期間在任する。
2 委員は,再任されることができる。
(委員の失職及び罷免)
第10条 委員は,第8条第4項各号の一に該当するに至つた場合においては,その職を失うものとする。
2 内閣総理大臣は,委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認める場合又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認める場合においては,再議院の同意を得て,これを罷免することができる。
(会議)
第11条委員会は,委員長が招集する。
2 委員会は,委員長及び1人以上の委員の出席がなければ,会議を開き,議決をすることができない。
3 委員会の議事は,出席者の過半数でこれを決し,可否同数のときは,委員長の決するところによる。
4 委員長に故障がある場合においては,第7条第3項に規定する委員長を代理する者は,委員長の職務を行うものとし,第2項の規定の適用については,委員長である者とみなす。
(委員の給与)
第12条 委員の給与は,別に法律で定める。
(委員の服務)
第13条 委員は,職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。
第14条 常勤の委員は,在任中,次の各号の一に該当する行為をしてはならない。
一 政党その他の政治的団体の役員となり,又は積極的に政治運動をすること。
二 内閣総理大臣の許可のある場合を除くほか,報酬を得て他の職務に従事し,又は営利事業を営み,その他金銭上の利益を目的とする業務を行うこと。
2 非常動の委員は,在任中,前項第一号に該当する行為をしてはならない。
(庶務)
第15条 委員会の庶務は,科学技術庁原子力局において処理する。
(政令への委任)
第16条 この法律に定めるもののほか,委員会に関し必要な事項は,政令で定める。
附 則・・・・・・略
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